無名絵師による襖絵プロジェクトがいよいよ大詰め

退蔵院襖絵プロジェクト 京都市の妙心寺塔頭・退蔵院で本堂の襖絵を無名の若手絵師が描くという『退蔵院方丈襖絵プロジェクト』が進行している。六百年以上の歴史を持ち国宝の水墨画「瓢鮎図」があることで知られる京都の古刹に新たな息吹が吹き込まれようとしている。

公募で選ばれたのは都造形芸術大学大学院芸術研究科出身の村林由貴さん。寺に二年前から住み込み、寺の掃除や法事の準備、聴聞や座禅といった修行を積みながら水墨画の練習を続けている。

日本画ではなく、少女マンガを基調にした絵画を描いてきた経験しかなかっとこともあり、当初は不安も大きかったという。しかし、「見る人に自分の絵の世界の主人公になってもらいたい」との強い思いで頑張ってこれたという。
「かつて寺社に雇われた絵師が優れた作品を残していったように現代の芸術家を育てたい」と、地元の若手に襖を描かせることが発案されたプロジェクト。今年はいよいよ大詰めとなり、本堂の襖絵に取りかかり、秋ごろの完成を目指す。